掲載日:[19-06-07] 照会数:2784
映画「パラサイト」のマスコミ向け試写会・記者会見が行われた会場の様子=28日、ソウル
[ソウル=イ・ギョンミ]
[写真=キム・シュンジュ]
韓国映画で初めて第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の最高賞パルムドールを受賞した映画「パラサイト」のマスコミ向け試写会で、韓国で初公開された。
同映画の奉俊昊(ポン・ジュノ)監督を始めとして主演のソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、チャン・ヘジンが出席したこの日の試写会は、パルムドール受賞以来行われる最初の公式日程であり、カンヌ現地での公開に続いて映画が国内で初めて公開された。韓国映画の100年史に残るほど話題となった作品であるだけに、韓国メディアだけでなく海外からも報道陣が駆けつけた。
映画「パラサイト」について説明する奉俊昊監督(左)とソン・ガンホ=28日、ソウル
試写会後に行われた記者会見で奉監督は、映画における重要なモチーフで象徴的な素材として働いた「匂い」言及し、これが格差を表現する大事なツールであったことをアピールした。その上で、「二極化という経済用語を使わなくても、富裕層と貧困層の話を現実的に語りたかった」とし、「人間に対する礼儀と尊厳について取り上げたかった」と意図を説明した。
貧困層家族のお父さん役を演じる俳優のソン・ガンホさんは、「『パラサイト』は、映画の枠を揃っている中でも様々なジャンルが混ざって変奏されたような映画」とし、これを説得力のある演技で観客に伝えるため、すごく悩んだと明らかにした。また、「映画そのものを楽しみながらも、(映画で象徴的に取り上げられる)『匂い』と『線』のように目に見えない要素を通じて、自分と社会についてもう一度韓得てもらいたい」と呼びかけた。
最後の挨拶で奉監督は、「カンヌ(国際映画祭での受賞)はすでに過去となった」とし、「変装してこっそりと映画館を訪れ、観客から感想を聞きたい」と自分の映画に対する観客の反応への期待を示した。
貧しい家族とお金持ちの家族、まったく接点のなさそうな良家族の物語りを緊張を維持しながら楽しく、また怖く表現した映画「パラサイト」は30日、公開される。

(左から)奉俊昊監督、ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、チャン・へジン=28日、ソウル
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