「朝鮮通信使に関する記録」は、1607年から1811年まで、江戸幕府の招請により、12回にわたり朝鮮国から日本国に派遣された外交使節団に関する資料を総称するものです。この資料は歴史的な経緯により韓国と日本に所在しています。
朝鮮通信使は、16世紀末に断絶した国交を回復し、両国の平和的な関係構築及び維持に多大なる貢献をはたしました。朝鮮通信使に関する記録は、外交記録、旅程記録、文化交流の記録によって構成された総合資産であり、朝鮮通信使の往来により両国の国民は憎悪と誤解を解き、相互理解を深め、外交のみならず学術・芸術・産業・文化など多分野にわたって活発な交流の成果がありました。
「朝鮮通信使に関する記録」は両国の歴史的経験により証明された平和的・知的遺産として恒久的な平和共存関係と異文化尊重を志向すべき人類共通の課題を解決するにあたって顕著かつ普遍的な価値を持っています。